今日は二学期の終業式,明日から冬休みです。
式後の学級指導では,二学期の学びを振り返るとともに,冬休みの生活指導をします。

学校によっていろいろでしょうが,「冬休みのきまり」のようなプリントを用意して,それを配布することが多いようです。

その内容はというと,学校から子どもの生活を規制したりよりよい生活を促したりしたものとなっています。中には,「そんなことまで…」と思う内容もあったりします。

以前から,この冬休み中の生活指導について考えているのですが,学校が口を出しすぎているように思います。休業日なので,子どもの生活を指導するのは,基本的には家庭だと思います。つまり,子どもの起床や就寝の時刻,外出や帰宅時刻などは各家庭で異なるでしょうし,それをマネジメントするのは保護者のはずなのです。

「先生の言うことはよくきくので,学校で指導してください」
という保護者の話をよく耳にします。しかし,これは考えたら変な話で,親の言うこともよくきくように,日頃から指導するべきなのです。特に,家庭生活にかかわることは,保護者の責任です。

実は,「冬休みのきまり」のようなものがなくても,冬休み中の子どもたちは,学校のまなざしのもとにあるのです。つまり,学校の権力下にあるのです。この学校というのは,担任を含む教師集団,あるいは無意識レベルの学校という意味もあります。また,まなざしというのは,直接見ているという意味ではありません。直接見ていなくても,子どもの意識の中に「先生」や「学校」というのがあるだけで,そのまなざしを意識してしまうのです。

別の言い方をすると,この権力を強化するために,「冬休みのきまり」があるとも言えます。しかし,権力は強化されると権力を行使される側は反発します。

学校の権力を強化しないために,また,保護者の指導を意識化するため,「冬休みのきまり」を親子でつくらせることを実践したことがあります。 

この「きまり」では,「〇〇しましょう」や「〇〇してはいけません」というのを記さず空白にしておき,各家庭で保護者と相談して埋めていくというものです。例えば,「早起きをしましょう」ではなく,「朝起きる時刻…[   ]」のようになっているのです。

もちろん,それで任せきりというわけではありません。親子で決めたきまりを,担任が,チェックします。親子できちんと相談したか,子どもの生活にふさわしいかどうかを見るのです。

学校の指導,家庭の指導,両方の質が向上しなければ,子どもの姿はよりよいものにならないのです。
 
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