今日は,全校あげての学校行事,写生大会でした。
各学年,テーマを決めて絵を描きます。

1年生は,ザリガニ。
2年生は,カマキリ。
3年生は,楽器を演奏する友達。
4年生は,草刈りをする人。
5年生は,自動車工場(こうば)
6年生は,思い出の校舎。

低学年は,ザリガニとカマキリのように,子どもたちの身近にいる生き物です。
中学年は,友達や人です。高学年は工場の様子や校舎です。
これらは,子どもたちの発達段階に即した,画材です。

2年生担任なので,カマキリを画材として描かせます。
その時,まず,カマキリをよく観察するところから始めます。
子どもたちには,今日のために,家からカマキリを持ってくるようにしました。

頭や胸,腹。かまや足。それらの形や色,さらには細かいところまで観察するようにしました。
この時,かごの中に入れて観察させました。
もちろん,詳しく見たい子どもたちは,かごから出して観察してもいいことにしました。

次に,カマキリをかごから出して,子どもたちと遊ばせました。
カマキリを直接触れない子どももいましたが,とにかく,遊ぶことが大切です。なぜなら,子どもたちは思考と活動の区別がまだきっちりとできない発達段階にあるからです。

以上の時間を30分程度とりました。
そして,いよいよ絵に描かせます。

その時の指導は,次の2点です。

1つ目は,画用紙にできるだけ大きく描くということです。
2つ目は,色の塗り方です。

2年生ですから,クレパスで色を塗ります。その時に,濃く塗りすぎてクレパスのカスが出ないようにすることです。そして,主となる色と仲良しの色を重ね塗りすることです。

後者は,技術的なものです。
仲良しの色というのは,色相環の近い色のことです。これらの色は,クレパスに限らず水彩絵の具でも,仲良しです。そして,仲良しの色は,結構重ねたり混ぜたりしても,色彩的に問題がないのです。

これらを指導して,後は,子どもたちに自由に描かせました。
ともすると,写生会の絵は,様々な作品的に出品することが多く,よりいい絵にしようと,教師が細かく指示を出しがちです。

しかし,それは作品主義であり,子どもたちの造形,色彩活動の妨げになります。教師から,ああだこうだと指示するのではなく,子どもたちが自由に描き,その過程で「どうすればいいですか?」のように迷ったり困ったりした時にのみ,助言するのがいいのです。

子どもたちの創造意欲や独創性を,教師や大人の理論で作品主義によって,歪めてはいけないのだと思います。


 
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