登校することに対して,「行きたくない」という気持ちが勝る子どもが時々います。
それを「行きしぶり」と呼んだり,「不定愁訴」と呼んだりします。特に,「不定愁訴」の方は,単に「行きたくない」という心情だけでなく,頭痛や腹痛,倦怠感などを訴えることが多く,行きしぶりかどうかが分かりにくい時もあります。
 
このような時,学校や保護者は,どのように対応しているのでしょうか。
なんとか学校まで連れてきてくださいと保護者に依頼する。
泣いても嫌がっても,保護者は無理やり連れてくる。
これらは,どちらも適切な方法ではありません。

なぜなら,子どもの心情に寄り添っていないからです。寄り添うどころか,相対峙して子どもの心情を否定していることになるからです。

ですから,学校も保護者も,その子が何を望んでいるのか, どんな心情なのかということに配慮して,対応を考えなければならないのです。そして,行きしぶりの子どもの心情や抱えている問題は,一人一人異なっていて,万能な対処はないと言っても過言ではないのです。ですから,目の前の子どもをしっかりと見ることが大切になります。

スクールカウンセラーが配置され,これらの問題に対処するようになっていますが,一般の教師もある程度のカウンセリングについての知識や技能を習得すべきだと考えています。それによって,毎日子どもと接しながら,子供への支援が可能となるのです。

1990年代から教育問題や教育課題となっている「不登校」ですが,今もって適切な解決策が学校現場にはないように思います。

しかし,学校教育は,子どもたちに学力と成長の両方を全うしなければなりません。特に,成長の方についての知見を教師は習得すべきです。単に,学力を伸ばすのであれば,塾の先生でもできることです。

行きしぶりの子ども一人一人,その状況が異なり,万能な対策はないと書きましたが,唯一どんな子どもにも共通するのは,「共感」です。そして,成長をうながす言葉がけです。これらについても,今後,このブログで紹介していきたいと思います。

 
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