(1)質問 

教師や親は、子どものいつもと違う様子を見ると、質問したがります。例えば、家に帰ってきたときに、いつもと「ただいま」の声が違うだけで、「どうしたの?」「学校で何かあったの?」と質問しがちなのです。

また、教師は、子どもの挨拶の声が小さい時に、「どうして声が小さいの?」「家を出るときに何かあった?」のように質問するのです。  

しかし、これらの質問に子どもたちが素直に答えるかというと、そうとは限りません。特に、何か感情的な事情があるような時は、「別に」や「関係ない」などの答えが返ってくるのです。

これらは、質問に答えるのが面倒な時の反応です。別の時には、例えば正直に答えて叱られることがわかっているような時は、本当のことを言わない、嘘をつくことも考えられます。  

そして、「別に」や「関係ない」などと返答されると、大人は「別にってことないでしょ。いつもと違うから聞いているの。何があったの?」や「関係ないことはないでしょ。何があったの?」と質問を重ねていきます。

そうすると、子どもたちは、ますます答えなくなってしまい、答えないからまた質問をして、という悪循環に陥ってしまいます。  

また、質問された子どもは、その答えをきちんと理解していないこともあります。その場合、子どもたちは、質問攻めから回避するために、大人が納得するような答えを言うことがあるのです。

これは、実際に経験したことですが、子どもが学校に行きたくないと行き渋りを示した時に、保護者は「どうして行きたくないの」と質問していました。

すると子どもは、「〇〇ちゃんに意地悪される」と答えたのです。それを聞いて、〇〇ちゃんに確かめると、そんなことはしていないと明らかになりました。つまり、子どもは、質問されるとそのように反応することもあるのです。  

そもそも、質問するということは、相手のことを理解していないことを前提としています。分かり易いのが職務質問です。

警官が不審者に対して質問するのですが、それは相手を理解していないから問いただすのです。これと同様なことが、「質問ー応答」に当てはまります。

つまり、質問された子どもたちは、大人から理解されていないと感じるのです。  

その結果、反抗的になったり、本当のことを言わなかったりということが生じます。ですから、質問してもいいことは何もないのです。

特に、反抗期や思春期の子どもは、それらを敏感に感じます。そして、素直に答えることもしません。これを繰り返していると、子どもとの間に溝ができてしまうのです。

  
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