(2)決めつけやラベリング  

子どもに対して、子どもが話す前に、大人は「この子はこうだから」や「この子は人前であまり話さない」のように、決めつける言葉がけをすることがあります。そのほとんどが、本心ではなく、大人側の体裁であったり照れ隠しであったりすることが多いようです。

つまり、本心ではそう思ってなくても、他の大人の手前で、そのような発言をしてしまうのです。このような子どもを一面的に決めつけることを「ラベリング」と言います。  

しかし、このような言葉を聞いた子どもたちは、自分はそうなんだと思い込みがちです。特に、子どもが幼少の時はそうです。親や大人のラベリングに自分を合わせようとするのです。そのことが、子どもたちの自由な表現を妨げるのは、想像に硬くないでしょう。  

一方、学校でも、子どもたちにそのような言葉がけをしなくても、そのように思うだけで、子どもたちがそれに合わせてくるということが研究で明らかになっています。

つまり、教師が子どもたちに対して、「よくできる子どもたち」と思えばそのように育ち、「できが悪い」と思えばそのように育つのです。それは、ピグマリオン効果と呼ばれたり、教師の期待効果と呼ばれたりしています。  

ビグマリオン効果というのは、ギリシャ神話に出てくるお話で、美しい彫像が人間であればと願ったピグマリオンが、その思いの強さから彫像が美しい人間になったというものです。そのように強く思えば思った通りになるということから、大人や教師の期待が子どもに転じるということを示したものなのです。

そして、この効果は、彫像が人間になればというプラス面もあれば、マイナスに思うことでそうなるという意味も含んでいるのです。  

教師期待効果も同様です。これは、実験で明らかになっています。教師たちには知らせずに同じぐらいの学力の二つのクラスを用意します。

一方の教師には「この子どもたちは学力が高い」と言い、もう一方の教師には「この子どもたちは学力がそれほど高くない」と伝えて、両方に同等の授業を実践します。すると結果は、前者の学級の方の成績が上がったのです。

これは、教師の期待が子どもたちの学力に反映したといえます。教師の期待が子どもたちの学力に影響があったということなのです。  

つまり、子どもたちに対して、話さないというラベルを貼ったり、表現が苦手と思ったりするだけで、子どもたちは、そのように順応しようとするのです。ですから、迂闊に決めつけやラベリングしないようにしなければなりません。  

あくまでも、子どもたちは成長の過程にあり、今はこの段階なんだという判断や、今はこうだけどこれからどのように伸びてくるのかわからないというような未来志向な見方が大切です。そして、それを子どもたちに言語化して伝えることで、子どもたちは自らをそのように考え、さまざまなことに前向きに取り組むようになるのです。

 
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