(2)独り言のような言葉がけ  

共感的な言葉がけも、押し付けがましいような話し方やこちらの推量を前述のように決めつける言葉がけは厳禁です。例えば、次のような話し方です。

「何か嫌なことがあったんでしょ。そんな顔してる。」
「テストがうまく行かなかったのね。」
「友達付き合いがうまくないんだから。」
「登校前か、登校中に何か揉めたんじゃないの?」  

これらの言葉がけは、共感はしているように見えて、大人側の決めつけや推量を押し付けていることになります。そうすると、子どもたちは、その言葉を素直に聞くことができず、その言葉がけに本音で応えて話すことがなくなるのです。  

そのような話し方ではなく、子どもに話すでもなく独り言を話しているようにするのが効果的です。例えば、先の例であれば、次のように言います。

「まあ、嫌なこともあるよね。」
「テストかぁー、いつもうまく行くとは限らないよねぇ。」
「友達とうまくいかないこともあるよね。」
「家を出るときって、バタバタするよね。」  

このように独り言のように言うと、聞いた子どもは、自分に直接話しかけられたようには感じません。それでいて、その話の内容は耳に入ってくるので、それを素直に聞いたり受け入れたりするのです。

その結果、理解してもらえるかもしれないと、意識的、無意識的に感じ、本当の話や本音を自ら語り始めるのです。  

独り言のように話すというのは、相手意識を曖昧にして、ぼんやり話すことです。それ自体、間接的で、直接的な効果がないように思われるかもしれません。単刀直入に話す方がいいと思われるかもしれません。  

しかし、直接的な話や、相対峙したような話し方では、子どもたちも構えてしまって素直になってくれません。それより、間接的で曖昧な話や言葉がけの方が、子どもたちは、穏やかに、そして素直に応えてくれるのです。  

そして、そのような話の中に、子どもの様子や状況と全く関係のない話を挟むと、より効果的です。全く関係のない話というのは、

「おやつが棚に置いてあるから食べていいよ。」や
「麦茶が冷えているので飲む?」のような言葉がけです。

学校教育の場では、
「登校前って、バタバタするよね。」や「先生も、朝は苦手だなぁ。」のような言葉がけに、

「そうそう、今日の体育は跳び箱だったね。」や
「今日の給食のメニューは、何だっけ?」などを挟み込みます。
 

 
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