今日の学習は、2場面です。
じいさんの作戦で言うと、「たにし五俵作戦」です。

授業の始めに、アイスブレーキング的な話をしました。
それをすることで、子どもたちの表現への抵抗が減ったり、表現力が向上したりします。
特に、担任していない学級で、初めて一つの単元を学習するときは、なおさらです。
子どもたちの心理的な抵抗を減らす手立てが必要になってきます。

このアイスブレーキングに時間を取ったので、通常の授業とは少し異なる方法を取りました。
通常なら、一人学習していることを、発言・交流と言うように進めるのですが、それでは、時間が足りなくなると考えたのです。

そこで、「クライマックスが始まる、つまり盛り上がりが始まるところはどこだと思いますか?」と発問し、クライマックスに焦点化することにしました。

子どもたちは、「夜の間に、…小屋に…、もぐりこみました」や「あかつきの光が、…すがすがしく流れ込んできました」「その群れは、ぐんぐんやってきます」などを盛り上がりのはじめと読み取り、発言していきました。

一般的な授業では、特にどこからかということを議論させたり決定させたりするのでしょうが、それをあえてしませんでした。というのは、どこかということは、理由さえはっきりしていれば、どれでも構わないからです。

大切なことは、どこかということを一つに決定することではなく、子どもたちがどんな理由で、どれを選ぶかということなのです。それが、子どもたちの自分の読みの形成につながっていきます。

ここでは、あえて決定せずに、それぞれの叙述における大造じいさんの心情を考えさせました。
子どもたちは、順に、『絶対に成功するぞと思っている』『「もぐった」じゃなく「もぐりこみ」だから、勢いがある』『「あかつきの光」が、いよいよ決戦という感じがする』『「ぐんぐん」というのが、スピードを感じる』『「ぐんぐん」というのが、目に見えて近づいて』『戦いが近いことがわかる』のように読み深めていきました。

そして、ここでは、「ぐんぐん」がオノマトペであることも確かめました。
次に、「ほおがびりびりするほど引きしまるのでした」の叙述にこだわり、『じいさんは緊張している』『ドキドキしている』『かまえている』などの心情を交流していきました。

さらに、一番盛り上がるところはどこかと問うたところ、「ところが」や「ぐっと、急角度に方向を変え」などを挙げ、『「えっ」と思っている』や『「何で?」「何が起こった?」と思っている』のように読み深めていきました。

最後に、残りの叙述で大造じいさんの気持ちがわかるところはないかと考えさせ、「もう少しというところで」「ううん、とうなってしまいました」などの叙述に気付いていきました。これらは、どれも、がっかりしている心情だということを確かめました。

最後に、心情曲線を子どもたちと確認しながら示して授業を終わりました。 その時の板書は次の通りです。

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やや、隙間が多いように思いますが、担任していないことから必要最小限は抑えることができたのかなと考えています。
  

 
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