「教育実践を語る」服部英雄のブログ

授業のこと,学級経営のこと,家庭教育のことなど,教育全般にかかわることについて,これまでの経験や研究をもとに語っていきたいと思います。

授業技術

6年生理科「ものが燃えるしくみ」

6年生の最初の教材は、「ものが燃えるしくみ」です。
単元主題を「サイエンスショーを開こう」としました。
サイエンスショーというのは、科学をネタにした実験をショー仕立てで見せるものです。

この単元の内容は、ものが燃えるときの空気の働きや動きとその変化、いろいろな気体の性質です。

これらを①すぐに消えるか燃え続けるか、②空気の動き、③燃える前と後の空気の変化、④燃える気体と燃えない気体、の四つのショーに編成し、単元主題と共に子どもたちに提示しました。

提示するときに、子どもたちがこれまでに燃焼について知っていることを確かめながら行いました。そうすることで、押し付けがましい提示とならずにすみます。  

単元のねらいは、空気の変化に着目して、ものの燃え方を多面的に調べる活動を通して、燃焼のしくみについて理解をはかることです。そして、実験に関する技能を身につけるとともに、より妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することもねらっています。

単元の流れは、「自分なりのショーをつくろう」「サイエンスショーをつくろう」「サイエンスショーを発表しよう」です。
 
第一次の「自分なりの考え」つくる「自分なりのショーをつくろう」では、先の①から④までの中で、自分の興味のあるテーマを一つ選ばせました。そして、それを課題として仮説と実験方法を考えさせました。

例えば、①はそのまま課題になるし、②なら「空気はどう動く?」のように課題化するわけです。 この時、自力で考えられる子どもはそれをノートにまとめさせますが、それが難しい子どもは教科書を参考にしても良いこととしました。

しかし、教科書には、実験結果も考察も書いてあるので、教科書を参考にする場合は、本当にその結果になるのかどうかを検証するように方向づけます。もっと言えば、教科書が正しいかどうかを確かめるようにもっていくのです。

今日の授業では、ここまでの一人学習をしました。
そして、その結果をITC教育との関連で、一人一人が持っている端末で一人学習をまとめたノートをカメラで撮影し、それをネットを介して提出させました。

それを電子黒板で提示しながら、子どもたちに説明させました。
どの計画も実行できそうだったので、次から①のショーの実験に取り組みます。

二次以降の予定や、具体的な実践は、次回以降のブログで紹介したいと思います。


 
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最初の参観日

新学年度の4月には、最初の参観日があります。
これって、ある意味「顔見世興行」です。

新しい先生がどんな先生か。新しい学年・学級で、子どもたちがどんな様子か。
などなど、保護者の方々に最初に顔見せする機会なのです。

この後に、懇談会もあったりします。授業や懇談会を通して、保護者の方と信頼関係をどれだけ作れるかというのがこの参観・懇談会の大きなねらいとなります。

そのためには、授業もある程度保護者の方々が納得できるものでなければなりませんし、懇談会ではもっと信頼関係を築くために重要です。

学級を担任しているとき、毎年最初の参観日にする授業がありました。
教科は国語科。教材は詩教材。
「から」という詩です。

この教材を用いた授業では、絶対に失敗をしません。
準備もそれほど必要ではありませんし、授業計画も難しくありません。
それでいて、子どもたちの色々な面を理解することができ、それをその後の懇談会に活用することができます。

教材とワークシートは、次のリンクからダウンロードが可能です。
「から」 

 
授業の展開は次の通りです。
1 教材を板書しながら、それをワークシートに視写させる。
2 音読を3回する。
3 発問1をして、その答えをワークシートの開いているところに書かせる。と同時に、その答えの根拠となるテキストに棒線を引かせる。
4 答えと根拠を発言させて交流する。
5 発問2をして3と同様の活動をし、4のように交流する。
6 作者の正解を伝え、作者と語り手(話者)について説明する。

この授業、4、5の活動で全ての子どもが発言できます。
そして、6のところで、子どもたちから驚きの声が教室に響きます。

この授業は、子どもたちも考えやすいのですが、それと同じように保護者の方々にも分かりやすい授業となります。特に、6のところでは驚きの歓声が上がり盛り上がります。

実は、この学習、国語科の大切な価値を指導しています。それは、作者を作品から切り離すというものです。「作者の死」は、ロラン・バルトが今から半世紀以上前に提唱したことです。それを指導するのに役立ちます。

近くに授業参観を控えていて、どんな授業をしようか定まっていない先生方には、おすすめの授業案です。この案は失敗しません。鉄板の授業なのです。

興味のある先生方は、ぜひ実践して見てください。 

 
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授業開き

始業式、入学式が済み、学級経営上の決め事が終われば、いよいよ授業開きです。
授業開きには、それぞれの学年で学習する教科に対して、子どもたちが興味を持ったりやる気を出したりできるように工夫しなければなりません。

それと同時に、学習や授業の様々なルールを確認しなければなりません。

しかし、授業開きやルールの確認以前に、やるべきことがあります。
それは、大した指導ではないのですが、それをやっておくと、後々の授業が楽になります。
今日は、それを紹介します。

まず、教科書の開き方です。
真新しい教科書をこれからも大切に使うという意味で、綺麗な教科書の開き方を指導します。

それは、まず、教科書の全ページの真ん中あたりで、広げるようにします。
この時に、教科書の表紙についている折れ目がきちん折れるように気をつけさせます。

次に、真ん中で開いた表紙側をまた半分程度のところで広げて折り目をつけさせます。
そして、また表紙側の半分程度のところでと、次々と繰り返していきます。

こうすることで、教科書を綺麗に開けるようになります。
特に、最近の高学年の教科書は、上下に別れることなく合本となっていることが多く、一冊がかなりの厚みがあります。

この一冊を綺麗に開けるかどうかで、その後の学習を子どもたちが気持ちよくできるかどうかに関わっていると考えるのです。

次に、ノートについてです。
ノートを始めて開くときに、まず、全ページにページ番号を打たせます。

小学生が使うノートは、たいてい60ページなので、最後のページにきたときに60となれば正解です。しかし、そうならない時は、途中で間違っているので、きちんと60となるように打たせます。

最初にこのようにさせるのには、きちんと意味があります。
子どもの中には、ノートを忘れてきた時に、別のノートを破って用いる子どもがいます。
そうすると、ノートは紐で閉じてある場合が多いので、ノートの各ページが緩んでしまいます。

それを防ぐために、ページ数を打っておくと、破いたページかどうかが瞬時にわかることになるわけです。

そして、横書きのノートの場合はノートの左端に、縦書きの場合はノートの上端に、定規を使って線を引かせます。ノートに、1センチほどの欄を作るようにするのです。ここには、日付やページ、問題番号などを書くようにします。

もちろん、新しいページを使うたびに線を引かせてもいいのですが、それでは全員が引くのに手間と時間がかかります。最初に引いてしまえば、それらを省くことができ、授業の流れがスムーズになります。

授業開きの前に、教科書の綺麗な開き方とノートのページ数打ちや罫線引きなどをぜひ済ませておきたいものです。 

 
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5年生国語「大造じいさんとガン」2020-4

今日の学習は、3場面です。「おとり作戦」です。
活動テーマは、「クライマックスの良さを見つけよう」です。

前時と同じように、まず、クライマックスの始まりを見つけさせました。
子どもたちは、「今年はひとつ、これを…」「うまくいくぞ」「さあ、いよいよ戦闘開始だ」「東の空が真っ赤に燃えて」などを、始まりとして考えました。

それぞれに理由があります。その理由が許容範囲にあれば、どれも間違いではありません。
しかし、大多数が、「さあ、いよいよ…」や「東の空が…」のところに集中しました。その理由は、『ここから始まるぞという感じがする』『戦いの予兆という感じがする。それは、2の場面でもあった』などです。

そして、それ以降のところで、「クライマックスだとわかることば」や「クライマックスのよさだと思うことば」などを交流していきました。

子どもたちは、「ハヤブサだ」という叙述から、『何かが乱入してきた』『想定外のことが起こり、戦いが始まる』などの読みを交流しました。

そして、「あっ。」から大造じいさんの驚きを、「パーンと一けりしました」からハヤブサとの戦いの激しさを読み取っていきました。

ここで、「ハヤブサだ。」という叙述の前の「何か、一直線に落ちてきました」に着目させました。
子どもたちは、「何か」から『まだ何かわからない』や『逆光でよく見えない』などの読みを、「一直線に」から『スピードがすごい』『どんどん近づいてくる』などの読みをしていきました。

中でも、「何か」が「ハヤブサが」でも意味は通じるのに、どう違うのかを考えさせ、『読み手がドキドキ感がする』『何かわからなくて、ハヤブサとわかり、驚きが強くなる』のように読み深めていきました。

ここをきっかけに、このような最初から何がということを明確化せずに述べ、その後に何ということを表現する方法を他でも用いていないか探させました。

子どもたちは、「さっと大きなかげが空を横切りました。残雪です。」や、「今年は、これを…」と曖昧に表現して、それが「2年前に捕まえたガン」であることをあとで説明することなどに気付いていきました。そして、このように表現することが、クライマックスをより盛り上げることも理解しました。

その後、この教材では定番の「再び、じゅうをおろしてしまいました。」について、大造じいさんの心情を考えさせました。子どもたちは、『味方を助けているのにそこを狙うのは卑怯だと気付いた』や『4場面にある「正々堂々と戦おう」や「ひきょうなやり方で」捕まえたくなかった』などの読みに至りました。

最後に、「ばっ」「ぱっ」のオノマトペや、「白い花弁のように」の比喩についても考えさせて、時間となりました。授業後の板書は次の通りです。

 
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5年生国語「大造じいさんとガン」2020-3

今日の学習は、2場面です。
じいさんの作戦で言うと、「たにし五俵作戦」です。

授業の始めに、アイスブレーキング的な話をしました。
それをすることで、子どもたちの表現への抵抗が減ったり、表現力が向上したりします。
特に、担任していない学級で、初めて一つの単元を学習するときは、なおさらです。
子どもたちの心理的な抵抗を減らす手立てが必要になってきます。

このアイスブレーキングに時間を取ったので、通常の授業とは少し異なる方法を取りました。
通常なら、一人学習していることを、発言・交流と言うように進めるのですが、それでは、時間が足りなくなると考えたのです。

そこで、「クライマックスが始まる、つまり盛り上がりが始まるところはどこだと思いますか?」と発問し、クライマックスに焦点化することにしました。

子どもたちは、「夜の間に、…小屋に…、もぐりこみました」や「あかつきの光が、…すがすがしく流れ込んできました」「その群れは、ぐんぐんやってきます」などを盛り上がりのはじめと読み取り、発言していきました。

一般的な授業では、特にどこからかということを議論させたり決定させたりするのでしょうが、それをあえてしませんでした。というのは、どこかということは、理由さえはっきりしていれば、どれでも構わないからです。

大切なことは、どこかということを一つに決定することではなく、子どもたちがどんな理由で、どれを選ぶかということなのです。それが、子どもたちの自分の読みの形成につながっていきます。

ここでは、あえて決定せずに、それぞれの叙述における大造じいさんの心情を考えさせました。
子どもたちは、順に、『絶対に成功するぞと思っている』『「もぐった」じゃなく「もぐりこみ」だから、勢いがある』『「あかつきの光」が、いよいよ決戦という感じがする』『「ぐんぐん」というのが、スピードを感じる』『「ぐんぐん」というのが、目に見えて近づいて』『戦いが近いことがわかる』のように読み深めていきました。

そして、ここでは、「ぐんぐん」がオノマトペであることも確かめました。
次に、「ほおがびりびりするほど引きしまるのでした」の叙述にこだわり、『じいさんは緊張している』『ドキドキしている』『かまえている』などの心情を交流していきました。

さらに、一番盛り上がるところはどこかと問うたところ、「ところが」や「ぐっと、急角度に方向を変え」などを挙げ、『「えっ」と思っている』や『「何で?」「何が起こった?」と思っている』のように読み深めていきました。

最後に、残りの叙述で大造じいさんの気持ちがわかるところはないかと考えさせ、「もう少しというところで」「ううん、とうなってしまいました」などの叙述に気付いていきました。これらは、どれも、がっかりしている心情だということを確かめました。

最後に、心情曲線を子どもたちと確認しながら示して授業を終わりました。 その時の板書は次の通りです。

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やや、隙間が多いように思いますが、担任していないことから必要最小限は抑えることができたのかなと考えています。
  

 
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