「教育実践を語る」服部英雄のブログ

授業のこと,学級経営のこと,家庭教育のことなど,教育全般にかかわることについて,これまでの経験や研究をもとに語っていきたいと思います。

国語科

5年生国語「大造じいさんとガン」2020-4

今日の学習は、3場面です。「おとり作戦」です。
活動テーマは、「クライマックスの良さを見つけよう」です。

前時と同じように、まず、クライマックスの始まりを見つけさせました。
子どもたちは、「今年はひとつ、これを…」「うまくいくぞ」「さあ、いよいよ戦闘開始だ」「東の空が真っ赤に燃えて」などを、始まりとして考えました。

それぞれに理由があります。その理由が許容範囲にあれば、どれも間違いではありません。
しかし、大多数が、「さあ、いよいよ…」や「東の空が…」のところに集中しました。その理由は、『ここから始まるぞという感じがする』『戦いの予兆という感じがする。それは、2の場面でもあった』などです。

そして、それ以降のところで、「クライマックスだとわかることば」や「クライマックスのよさだと思うことば」などを交流していきました。

子どもたちは、「ハヤブサだ」という叙述から、『何かが乱入してきた』『想定外のことが起こり、戦いが始まる』などの読みを交流しました。

そして、「あっ。」から大造じいさんの驚きを、「パーンと一けりしました」からハヤブサとの戦いの激しさを読み取っていきました。

ここで、「ハヤブサだ。」という叙述の前の「何か、一直線に落ちてきました」に着目させました。
子どもたちは、「何か」から『まだ何かわからない』や『逆光でよく見えない』などの読みを、「一直線に」から『スピードがすごい』『どんどん近づいてくる』などの読みをしていきました。

中でも、「何か」が「ハヤブサが」でも意味は通じるのに、どう違うのかを考えさせ、『読み手がドキドキ感がする』『何かわからなくて、ハヤブサとわかり、驚きが強くなる』のように読み深めていきました。

ここをきっかけに、このような最初から何がということを明確化せずに述べ、その後に何ということを表現する方法を他でも用いていないか探させました。

子どもたちは、「さっと大きなかげが空を横切りました。残雪です。」や、「今年は、これを…」と曖昧に表現して、それが「2年前に捕まえたガン」であることをあとで説明することなどに気付いていきました。そして、このように表現することが、クライマックスをより盛り上げることも理解しました。

その後、この教材では定番の「再び、じゅうをおろしてしまいました。」について、大造じいさんの心情を考えさせました。子どもたちは、『味方を助けているのにそこを狙うのは卑怯だと気付いた』や『4場面にある「正々堂々と戦おう」や「ひきょうなやり方で」捕まえたくなかった』などの読みに至りました。

最後に、「ばっ」「ぱっ」のオノマトペや、「白い花弁のように」の比喩についても考えさせて、時間となりました。授業後の板書は次の通りです。

 
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5年生国語「大造じいさんとガン」2020-3

今日の学習は、2場面です。
じいさんの作戦で言うと、「たにし五俵作戦」です。

授業の始めに、アイスブレーキング的な話をしました。
それをすることで、子どもたちの表現への抵抗が減ったり、表現力が向上したりします。
特に、担任していない学級で、初めて一つの単元を学習するときは、なおさらです。
子どもたちの心理的な抵抗を減らす手立てが必要になってきます。

このアイスブレーキングに時間を取ったので、通常の授業とは少し異なる方法を取りました。
通常なら、一人学習していることを、発言・交流と言うように進めるのですが、それでは、時間が足りなくなると考えたのです。

そこで、「クライマックスが始まる、つまり盛り上がりが始まるところはどこだと思いますか?」と発問し、クライマックスに焦点化することにしました。

子どもたちは、「夜の間に、…小屋に…、もぐりこみました」や「あかつきの光が、…すがすがしく流れ込んできました」「その群れは、ぐんぐんやってきます」などを盛り上がりのはじめと読み取り、発言していきました。

一般的な授業では、特にどこからかということを議論させたり決定させたりするのでしょうが、それをあえてしませんでした。というのは、どこかということは、理由さえはっきりしていれば、どれでも構わないからです。

大切なことは、どこかということを一つに決定することではなく、子どもたちがどんな理由で、どれを選ぶかということなのです。それが、子どもたちの自分の読みの形成につながっていきます。

ここでは、あえて決定せずに、それぞれの叙述における大造じいさんの心情を考えさせました。
子どもたちは、順に、『絶対に成功するぞと思っている』『「もぐった」じゃなく「もぐりこみ」だから、勢いがある』『「あかつきの光」が、いよいよ決戦という感じがする』『「ぐんぐん」というのが、スピードを感じる』『「ぐんぐん」というのが、目に見えて近づいて』『戦いが近いことがわかる』のように読み深めていきました。

そして、ここでは、「ぐんぐん」がオノマトペであることも確かめました。
次に、「ほおがびりびりするほど引きしまるのでした」の叙述にこだわり、『じいさんは緊張している』『ドキドキしている』『かまえている』などの心情を交流していきました。

さらに、一番盛り上がるところはどこかと問うたところ、「ところが」や「ぐっと、急角度に方向を変え」などを挙げ、『「えっ」と思っている』や『「何で?」「何が起こった?」と思っている』のように読み深めていきました。

最後に、残りの叙述で大造じいさんの気持ちがわかるところはないかと考えさせ、「もう少しというところで」「ううん、とうなってしまいました」などの叙述に気付いていきました。これらは、どれも、がっかりしている心情だということを確かめました。

最後に、心情曲線を子どもたちと確認しながら示して授業を終わりました。 その時の板書は次の通りです。

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やや、隙間が多いように思いますが、担任していないことから必要最小限は抑えることができたのかなと考えています。
  

 
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5年生国語「大造じいさんとガン」2020-2

二つ目のテーマ「クライマックスの良さを見つけよう」の2時間目です。
といっても、本来は、今日学習する内容も、昨日の1時間でやる予定でしたから、補足的な時間となります。

まず、最初に昨日の学習を振り返りました。昨日は、うなぎ釣り針の計略で、一羽のガンを捕まえることができたところまででした。細かな内容を確認するというよりは、学び方を振り返ることをしました。

それは、次の通りです。
・言葉にこだわること
・比較すること…そして、言い換えること
・比喩に着目すること

そして、昨日の続きの対話を再開しました。

子どもたちは、「昨日よりも」の「よりも」や「もっとたくさんの」の叙述に着目して、『次もきっといけるという自信を持っている』や『今日、1羽取れたから明日こそ』、『次もきっと上手くいくはず』のように読み深めていきました。

次に、「大きな羽音」や「ガンの大群」、「飛び立ちました」などの叙述を関連づけながら、『大きな羽音だから、大群だと分かる』『大群が飛び立ったから驚いている』などの読みをしました。そして、昨日の作戦が上手くいっていれば、大群が飛び立つはずがないことから、次の「はてな」という大造じいさんの気持ちに迫っていきました。

関連して「首をかしげました」にも着目して、大造じいさんの不思議に思っている気持ちや何だという気持ちを読み取っていきました。

そして、「一羽もはりにかかっていません」の「一羽も」に着目しして、『捕まっているはずなのにどうして』という心情にも迫りました。さらに、この「一羽も」が、前述の「たくさん」と対比になっていることにも気づいていきました。

最後に、「ううむ」という感嘆の声につながっていったのですが、ここで、「もらしてしまいました」を「もらしました」と比較させました。子どもたちは、『我慢できなかった』や『思わず出てしまった』『そんな声もらしたくなかったのに、という気持ちがわかる』『無意識で出てしまった』のように読み深めていきました。

ここで、時間がきそうになったので、ここまでの大造じいさんの心情を曲線で表すことにしました。後で紹介する緑のチョークで描いた曲線です。

途中の「秋の日が美しくかがやいていました」の叙述にも着目させて、ここから盛り上がりが始まることに気づかせようとしましたが、子どもたちは今一つピンときていないようでした。このような表現は、2場面にも3場面にも出てくるので、そこで扱うことにして授業を終えました。

授業終了時の板書は次の通りです。
 

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5年生国語「大造じいさんとガン」2020

今日から、二つ目のテーマ「クライマックスのよさをはっきりさせよう」の活動に取り掛かりました。
子どもたちは、これまでに一つ目のテーマ「クライマックスを見つけよう」で、「大造じいさんとガン」の音読練習をしたり、クライマックスの面白い物語を見つけたりしてきました。

そして、前の時間に、1場面の盛り上がりやその良さが分かるところ、盛り上がりにつながる言葉を、一人学習で見つけさせていました。それを、今日は、みんなで交流することが活動となります。

しかし、交流といっても、今年度5年生で初めて国語の学習をします。ですから、交流の仕方として、発言の仕方や対話の仕方などを指導しながらの授業となります。

その発言や対話の仕方をまとめると次のようになります。
・意見のある子どもは立つ
・立った子ども同士は相談していい
・「はい」の早い子どもから発言する
・「はい、僕は…」「はい、僕も…」と話し始める
・賛成意見を続ける
・賛成か反対か質問かわからないかを考えながら聞く
・聞いたら反応する
などです。

これらを指導しなければならないので、授業の展開は、どうしても遅くなってしまいます。担任している学級であれば、1場面の学習を1時間でできるのですが、前半だけとなってしまいました。

さらに、「言葉に着目すること」「言い換えて読みを深めること」「比較して読みを深めること」 なども今日の指導の狙いでした。

「言葉に着目すること」では、『特にどの言葉がつながる(いい)と思いましたか?』と問いかけました。また、「言い換える」では、『賛成です、ではなく、どう賛成なのか?」や、『全く同じということはありません』などの問いや注意をしながら、少しずつ言い換えればいいことを理解できるようにしました。

「比較」では、「率いて」と「一緒に」を比べさせたり、「気がしてなりませんでした」と「気がしました」を、「かけつけました」と「近づきました」を、それぞれ比較させました。そして、比較することで、読みやイメージが豊かになることを実感できるようにしました。

そして、レトリックである比喩についても気づかせ、『何を何に喩えているのか』『それは、どんなことなのか』ということを考えさせました。つまり、「子どものように」のイメージを具体的に言語化させていったのです。

この比喩では、2年生の「スイミー」や3年生の「モチモチの木」などでも出てきたことに気づくことができるようにしました。

授業終了時の板書は、次の通りです。


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国語科の一人学習のさせ方

今、5年生のクラスを借りて「大造じいさんとガン」の学習に取り組んでいます。
単元主題は「クライマックス・コンテストをしよう」で、活動テーマは、「クライマックスを見つけよう」「クライマックスの良さを見つけよう」「No. 1を決めよう」と設定しました。

今日の学習では、その一つ目のテーマです。まずは、1場面のストーリーの盛り上がりを見つける学習をしました。

この時、子どもたちへの指示は、「クライマックスだとわかる言葉」「クライマックスの良さがわかる言葉」「クライマックスにつながる言葉」を見つけ、その言葉に棒線を引くというものでした。これが、一人学習となります。

子どもたちが一人学習に慣れていれば、以上の指示で個別の学習に取り組めます。しかし、そうでない場合、やはりいろいろと手立てが必要です。

まず、一斉での指導です。
子どもたち全員に、テキストの内容を順に示して、それが前述の指示の内容に当てはまるかどうか考えさせるのです。そして、当てはまれば、テキストに棒線を引く、そうでなければ引かない、という活動をさせます。

この時、棒線を引いたテキストを選んだ理由がきちんと言えるかどうかを考えさせるようにします。理由が言えずに「なんとなく」や「理由はうまく言えないけれど」などは、ダメにします。

このような一斉指導をしても、なかなか一人学習が進まない子どももいます。
そんな時には、やはり個別指導が必要です。

一人学習が進んでいない子どもの側に行って、テキストの順に「この言葉は、クライマックスにつながっていると思う?」や「この言葉からクライマックスの良さがわかる? 」のように叙述ごとに問いかけるのです。

そして、子どもが頷けば、そこに線を引くようにします。もちろん、その理由が言えるかどうか考えさせます。それを何度か練習して、あとは、自力でできるようにして、一人で学習させていきます。

この時、子どもが選択するのに、教師の意図が反映しないようにします。つまり、「ここは線を引かないといけないんだけど」と思っていても、子どもがそう考えない時はスルーするようにします。あくまでも、この段階では、子ども個人の考えを促したいので、そこに教師の意図が入り混まないように留意するのです。

今日は、1場面だけを一人学習させました。次回の学習では、それを交流していく予定です。
2場面も同様に棒線を引かせるだけの一人学習にしようと考えています。そして、3場面では、棒線を引く言葉と、なぜ棒線を引くのかという理由の両方を記録するのような学習にしようと考えています。

このように、一人学習では、段階的に、前時までの学習を活用して、少しずつできるようにするのがいいと考えています。いきなり、子どもに任せるのでは、全ての子どもが自分なりの考えを持ちづらいのです。もちろん、このような経験を繰り返していけば、子ども任せでできるようになります。
 


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