教育実践研究所「EduPrac」服部英雄のブログ

授業研究、生徒指導、学級経営、子育てなど教育実践全般についてのブログです。

教師論

子どもを鍛える3

昨日の続きです。
どのようにして子どもを鍛えるのかということです。

まず,国語の「書く力」です。

これは,大前提として,学年の数だけページ数書かなければならないということを示します。つまり,三年生なら3ページですし,5年生なら5ページというようにです。

しかし,昨年度まで1ページがやっと,というような子どもには,4年生で4ページと要求されてもなかなか書けません。ですから,書き方の指導が必要となります。

その指導の内容は,次の通りです。

(1)書き出しを工夫する
書き出しを,「今日,…」や「ぼくは…」のようにせず,会話文や,次どうなるだろうと読み手に思わせるような文を書くように指導します。前者は,「楽しみだなあ」のような会話文から書き始める,後者は,「今日,とっても楽しいことがありました」のようにです。

(2)会話文を入れる
会話文を入れると,その前は省略できます。つまり,「ぼくは,『…』と言いました。」という表現だと,「ぼくは」の後は,行を変えるので,その下を書かなくていいのです。また,かぎかっこの後も書かなくていいし,行が進んでいきます。

ただ,この方法を間違って使うと,「」ばかりの文章となり,シナリオのようになってしまいます。ですから,「と,言いました」を入れ,さらに,どんな風に,どんな様子で言ったのかも書けるように指導します。

(3)思ったことを書く
これは,感情の言葉「うれしかったです」「楽しかったのです」のようなことを書くのではなく,その時どんなことを思ったのか,考えたのかを書くように指導することです。

これを書くことで,子どもたちの文章は,どんどん長く書くことが可能になります。なぜなら,思ったことは,無限にあるからです。

その他,(4)短文で書く,(5)レトリックを用いるの指導があります。これらを作文の時に活用することで,子どもたちの書く力は伸びていくのです。

他のことも同様に,子どもたちを鍛える必要があります。
それは,発言力です。また,計算力です。そして,思考力です。

表現力,思考力というのは,評価の基準が明確でなく,指導が徹底できないように思われがちです。
しかし,基準はあります。

その基準は,現場の教師が,日々の子どもたちとの営みの中で見出しています。
このことだけは,大学の研究者である教授たちにはできないことなのです。

そして,基準からどのように指導すればいいのかということも,現場の教師しか知りません。
ですから,校内研修会などをするときは,大学の先生より,現場の経験豊富で,しかも理論を構築している教諭の方が優れているのです。

そのことがなかなか現場の先生方,管理職の先生方が理解されていないことが残念です。
もっともっと,現場の力を結集する,そういう意気込みが現場には必要な気がします。

 
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子どもを鍛える2

今日は,1日,地域行事でした。
土曜日ですが,保護者の方,地域の方が中心になって,行事を開催されました。
その名も「ふるさと散歩」です。

もう今年で,38回目です。
学校が地域に開かれなければならない,地域の教育力を学校に入れなければならないと言われるはるか前から,このような行事が開催されているのです。

まず,そのことに驚きです。

子どもたちは,普段通り登校しました。
そして,開会行事があり,午前中の行事です。

それは,けん玉教室でした。
先生も子どもも,そして保護者の方も夢中になって,けん玉に取り組みました。

あっという間に,2時間が過ぎました。
そのあと,近くのお寺,つまり校区内のお寺への散歩です。

そこで,丹波市の有名な彫刻家の作品があることや,西国八十八カ所の地蔵菩薩があることなどを聞き,それらを見学しました。

午後は,子供会のドッジボール大会でした。
この間,教師は,特にすることがありません。

そこで,若い先生と,色々と話しました。
その内容が,子どもは鍛えなければ伸びない。逆に言うと,鍛えれば伸びる。というものでした。

その鍛える内容は,国語や算数の力です。
まず,国語の力では,作文力が明確にわかります。

昨年度,200字帳の1ページしか書けなかった子が,指導により,8ページ書いてくるようになったこと。昨年度,漢字テストができなかった子が,100点を連続して取るようになったこと。などなど子どもの成長について話しました。

若い先生は,驚かれていました。
その先生は,今,私が担任をしている学級を前年度担任されていたからです。
子どもの成長に驚かれていたのです。

では,どのようにして,子どもたちをそのように成長させたのか,その具体的な方法については,明日のブログで紹介したいと思います。

 
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オンライン英会話

新しい指導要領では,英語学習の充実が謳われています。
5・6年生で週2時間。年間70時間になります。
3・4年生で週1時間。年間35時間になります。

これらの時間数を,どのように教育課程の中から捻出するかという問題はありますが,とにかく実施しなければなりません。

この時問題になるのが,教師の英語力です。
新採用の教師は,英語ができるかどうかということを採用条件に入れることができます。

しかし,すでに教師をやっているものについては,研修しかないのです。
つまり,これまでの採用条件に英語というのは,なかったのです。少なくとも小学校教員のそれにはです。

そこで,どんな研修があるのかということになります。

韓国では,英語教育が日本より先んじていたのですが,教員の研修もかなりなものでした。
以前,附属小学校に勤めている時に,韓国の英語教員と交流があり,いろいろと韓国の情報を知ることができました。

韓国では,研修に1ヶ月,3ヶ月,半年,一年と各種あり,海外留学もその中に含まれています。
そして,教員が研修を受け,学校教育に活かすというわけです。

今から,10数年前ですから,日本はそれより遅れていることになります。

学校現場に英語教育が入ってくる。それを学級担任がやらなければならない。
そのための研修は,今もまだ未定である。
こんなので,子どもたちに英語の指導ができるのでしょうか。

教師の研修の一つのいい方法として,オンライン英会話があると思います。
というのも,以前読んだ文献が参考になっています。

そこでも,オンライン英会話が,スピーキングの力には有効だと書いてありました。
ですから,これから,是非,このオンライン英会話に挑戦したいと思います。

現時点では,どの会社のにしようか検討している段階です。
実際にやってみないと,他の先生にも紹介のしようがないので,やってみようと考えています。




 


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教師の作文力を高める

教師も,作文する力を高めなければなりません。
指導案を書いたり,レポートを書いたり,いろいろと作文する機会があるからです。

しかし,どのように書けばいいのかということは,以外と明らかにされていません。
その結果,独学のように書き方を身につけていることも少なくないのではないでしょうか。

もちろん独学でもそれなりの力がつくのですが,やはりいろいろと調べて研究することも大切だと思います。そのためには,文献を購読するのが一番でしょう。

これまで,文章を書くということについての文献をいろいろと読んできました。そして,自分でもたくさんの文章を書くとともに,他の人が書いた文章もたくさん見てきました。そんな経験から,自分なりに文章を書くことのコツのようなものを身につけてきたように思います。

今回は,それらを簡単に紹介したいと思います。

まず,文章を書くときには,それを読む人のことを第一に考えます。
誰が,どのような目的や状況で読むのかということです。
それによって,内容はもちろん,文体も考えなければなりません。

特に,文体は,書き手の個性のように思われがちですが,それは文筆家の問題であり,一般の我々は,読み手によってその文体を変える必要があります。例えば,漢字言葉をどれだけ使うか,専門用語をどれだけ使うかなど,考えなければならないのです。

次に,上の内容と深く関連しますが,書くときには,いきなり書き始めるのではなく,どんなことを書くかという骨組みを考えます。これを骨子と言います。

段落の構成を考えるわけです。できれば,一つの段落に一つの内容を書くのがいいと思います。
実は,この骨子を考えることができれば,文章の八割はできたも同然なのです。

この骨子は,きちんと書き出した方がいいでしょう。そして,実際の作文については,この骨子に沿って書いていくわけです。もちろん書いている途中に骨子から外れることもあります。そんな時は,骨子を修正して書いていけばいいのです。

そして,実際に文章を書くときには,できるだけ単文で書いていきます。一つの主部に一つの述部を基本にするのです。複文や重文にすると,解りにくい文章になりがちです。もちろんあえてそうする場合もあるのですが…。

単文にすることで,つなぎ言葉が必要になります。このつなぎ言葉,以外と軽視されがちです。つなぎ言葉のない文章は,読み手に対してとても不親切な文章となります。

というのも,文と文のつながりを読者で考えてと,放り投げているからです。やはり,読み手のことを考えて,解りやすい文にするためには,つなぎ言葉を工夫しなければなりません。

最後に,一度書いた文章は,きちんと読み返して推敲することが重要です。時間的な余裕があるときは,少し時間をおいて,自分が書いた文章だと思わずに,メタ的に読んでみることです。そうすることで,より客観的な推敲が可能となります。

以上,教師の作文力を高めることについて書いてきましたが,やはり一番大事なことは,書き慣れることと,作文が苦手でないと思うことです。たくさん書いて,書くことが得意でなくても苦にならない程度にはなっておきたいものです。

 
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好奇心旺盛に

今日の実習生指導での話です。

教師は,好奇心が旺盛である方がいいと考えています。
いろんなことに興味を持って,それを追求していきます。

ある意味,広く浅くでいいのです。
たくさんの興味を子どもたちに提示することで,どれかの興味に子どもは共感してくれます。

私の場合,教師になってから,子どもたちと一緒にという面はありますが,いろいろと好奇心を持って趣味を広げてきました。

紙飛行機(紙を張り合わせて作るグライダー)
将棋
けん玉
天体観測
テレビゲーム(携帯ゲームも)
ミニ四駆
ガンプラ,模型,ラジコン
漫画
ジグソーパズル
ルービック・キューブ
などなどです。

教師になる前からの趣味もあります。

カメラ
パソコン
音楽
読書
アニメや映画観賞
スポーツ
自動車
などなど…。

これらの興味や趣味の中から,子どもたちがおもしろいと思うものが出てきて,興味を持ってくれれば,少しでも子どもたちの好奇心を育んだことになるのではないかと考えています。

実際,どの子どもとも趣味や好きなことで話が合います。

読書もいろんなジャンルにわたって本を読むことで,多彩な知識を身につけることができます。

小学校の教員には,このような好奇心や他趣味であることが,大切であるように思います。


 


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