教育実践研究所「EduPrac」服部英雄のブログ

授業研究、生徒指導、学級経営、子育てなど教育実践全般についてのブログです。

社会科

社会科実践報告4

実践報告の続きです。
今回は,単元設定についてです。

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6年生になったばかりの子どもたちは,日本の歴史について,どのように考えているのだろうか。

初めて学習する内容だということで,興味を持つ子どもが多い。もちろん,興味を持てない子どももいるが,これまでの社会科で,昔の人々の暮らしや地域の偉人の話や伝統産業などを学習してきており,それらとのつながりから興味を持たせることができる。

中には,歴史にとても詳しい子どももいる。彼らの情報源は,図書室にある日本の歴史上の人物に関する本であったり,テレビやマスコミなどで取り上げられる歴史上の人物の番組であったりする。

このことは,子どもたちの歴史に対する興味や関心が,歴史上の人物だということである。そして,その人物がどんなことをしたのかということから,歴史的な事象を理解していく。

このような子どもたちの実態から,人物中心の歴史学習が,子どもたちに適していると言える。

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6年生社会科「その時、日本が変わった」

6年生の社会科では,日本の歴史の学習が,まずあります。
4月から,6年生の社会科を担当して,まずは,日本の歴史上重要な人物について,調べさせてきました。その人物は,次の通りです。

卑弥呼,聖徳太子,中大兄皇子・中臣鎌足,聖武天皇,藤原道長,
平清盛,源義経・源頼朝,北条時宗,足利尊氏,足利義満,足利義政,
織田信長,豊臣秀吉,徳川家康・徳川家光,
西郷隆盛,大久保利通,伊藤博文,木戸孝允,板垣退助,勝海舟,
吉田茂

前回の授業では,これらの人物について,まとめたことを元に,クイズ形式にしてそれに答えるという学習をしました。盛り上がりつつ楽しく,まとめたことを確認していきました。

そして,今日は,これらの人物の中で,一番日本を変えたのは誰かということについて,議論しました。
子どもたちは,自分なりの理由で,上の中から一人を決め,それを発表していきました。

まず出てきたのは,聖徳太子です。
その理由として,天皇中心の政治をしようとした,17条の憲法を制定した,天皇に従うようにすることで争いを無くした,などが出てきました。

そして,それとの関連で,中大兄皇子も出てきました。
こちらも,天皇中心の政治をしようとしたということで,聖徳太子と同じ理由です。
中大兄皇子は,それだけでなく律令制度も作ったのですが,それは出てきませんでした。

次に出てきたのは,戦国時代の三人の武将です。織田信長,豊臣秀吉,徳川家康です。
いずれも,天下を統一しようとしたということで、挙がって来ました。

同時に,徳川家康が幕府を開いたということと関連して,源頼朝や義経が出て来ました。
その理由としては,日本で初めて武家の政治を行おうとしたということでした。
確かに,それを最初にしようとしたのは,平清盛なのですが,それを滅ぼして征夷大将軍となり幕府を開いたのは,頼朝でした。

最後に,江戸幕府を倒し,明治を作った,西郷や大久保,木戸や伊藤,などがあげられました。
彼らは,倒幕の志士であり,明治維新をになった人たちです。

以上,子どもたちの意見をまとめると,聖徳太子,源頼朝,三人の武将,維新の志士という,四つに分かれました。

次の段階としては,彼らの中で,もっと詳しく調べたいということを決めさせることです。
これは,最初に日本を変えたという観点でなく,友達の意見を聞いて,調べたいということを選ばせました。

子どもたちは,今,一人学習に取り組んでいます。

この一人学習ですが,歴史的な事象を調べるのではなく,その事象についてどう思うのかという個人の思いも同時にまとめさせていきます。歴史的な事象は,誰が調べても同じですが,それに対する思いは一人一人異なるからです。

そして,本当に議論することは,この「思い」なのです。
「どのように変えたか」の討論では,この想いが重要となって来ます。

次の時間も,一人調べを続けようと考えています。そして,その次から,議論して深い学びに繋げていこうと考えています。


 
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4年生社会科「火災を防ぐ」

久々の社会科の記事です。
4年生の社会科は,「火災,防火,安全」からです。

本当は,もっと早くから,この単元に入らなければなりません。

しかし,まずは,子どもたちに社会科の学習について理解させてからこの単元に入ろうとしたので,少し遅くなってしまいました。

社会科の学習とは。
みなさんは,どのように考えられますでしょうか。

社会科というのは,戦後,新教育の本,アメリカのソーシャルスタディーを手本に,立案されたものでした。そこから,社会科こそすべての教科の中心となるという考えから,「コア・カリキュラム」や「◯◯カリキュラム」というのが作成され,新教育の代表選手となっていきます。

しかし,それらは,同時に学力低下,それまでの国史や地理などの知識が身についていないという批判にさらされ,方向転換を余儀なくされます。

それでも,社会科の理念を大切にし,それらの価値を子どもたちにきちんと身につけさせようと,「社会科の初志を貫く会」などが発足し,社会科の発展を企図してきたという歴史があります。

では,現在はどうなのでしょう。
詳しいことは,勉強不足でよくわかりません。
それでも,社会科の設立時の理念は重要であると考えます。

ですから,今年度の社会科も,その理念にそって,子どもたちの問題意識を大切に進めていきたいと考えています。今回の単元も,「火事や消防」に関して,子どもたちの既有知識を探るところから学習を進めました。

「火事や消防について知っていること」を交流したのでした。
いろいろな意見が出ました。
それらをすべて受容し,板書でカテゴライズしていきました。

子どもたちは交流に意欲的で,どの子も2回以上発言しました。
これが,社会科の身の回りの学習であるという意識が,子どもたちの意欲を高めたと言えます。

そして,ある程度,発言がでたところで,課題設定に移りました。

その課題は次の通りです。
「火事について」
「学校の防火設備について」
「消防署について」
「消防団について」
「防火について」
これらの中から,自分がより調べたいというものを選択させました。

そして,次時から,一人調の学習になります。
ちなみに,本時の学習後の板書は次の通りです。


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